「これは、レモンのにおいですか?」

ほりばたでのせたお客のしんしが、はなしかけました。

「いいえ、夏みかんですよ。」




こんなやり取りを、「あ、どこかで聞いたな。」

と思う方も多いでしょう。



これは、あまんきみこさんの『白いぼうし』の書き出しです。

『白いぼうし』は、すべての国語教科書に長く掲載されていましたから、

日本の国民の、とっても多くの方が、

この作品の世界に触れてきているはずなんです。



あまんさんのアニミズムや優しさに満ち溢れた

ほんとうに素敵な作品ですよね。



教科書に採択される作品は、

作品がすぐれているのはもちろんですが、短編であることも大切な条件です。



最近の教科書は調べていませんが、私が以前調べたところでは、

短編の名手のあまんさんの作品は、最も多く小学校の国語教科書に採択されている作家のうちのひとりでした。

もしかしたら、今現在もそうかもしれません。



素敵な作品が多いので納得です。





※ところで、

「最も多い作家」というのはひとりしかいないはずなのに

「最も多い作家のひとり」という表現はおかしい


と、ずうっと以前に論文の批評をされたことがあります。

それ以来、いろいろな場面でこの種の表現に耳をこらしてきましたが、

NHKのニュースなんかでも頻繁に使われています。



・もっとも優秀な選手のひとり

・もっとも有名な作品のひとつ



今の私は、この表現は普通に使われていることから問題はないと認識していますが、

誰かご教示くださればありがたいです。



車のいろは空のいろ(1)  白いぼうし車のいろは空のいろ(1) 白いぼうし作:あまん きみこ / 絵:北田卓史出版社:ポプラ社絵本ナビ